にしゴメン。西田敏行の悲しい恋の物語

女が言った「にしゴメン」

 

横にいた男は、その意味がわからなかった。

男は、女から「にし」と呼ばれていた。

 

俳優を目指す人は多い。

しかし、成功する人は少ない。

 

その男も俳優を目指していた

 

養成所に入り俳優になることを夢みていた。

 

容姿は悪いが、明るく演技が上手かった。

だが、不遇の時代は続いていた。

 

同じ俳優養成所に、きれいな女性がいた。

彼女には、恋人がいた。

 

恋人も養成所所属の人間だった。

斉藤工似の男だったが、怠惰(たいだ)な人間であった。

 

「にし」は彼女が好きになり、猛烈にアタックした。

 

恋人がいても、あきらめずにアタックした。

 

 

付き合いはじめの頃は、だらしないところが

魅力的だと感じたが、付き合うにつれ愛情が薄れてきた。

その頃、「にし」からアタックされた。

 

「にし」は、いい人間であったが

恋人の対象には考えられなかった。

 

だが、

女は「にし」の愛情を感じるうちに

怠惰な男と別れ、「にし」と付き合うことを決めた。

 

「にし」と彼女は、怠惰な男の住んでいるところへ向かった。

 

顔見知りの3人。

付き合うことを報告するために男の住まいへ向かった

 

汚いアパートだ。

ドアの外から声をかける。

応答がない。

 

ドアをノックした。

カギはかかっておらず、ドアを開いた。

 

ビールケースを土台にした簡易な手作りベットに

斉藤工似の男は寝ていた。

 

女が言った。

「にしゴメン」

 

「にし」は、その言葉の意味がわからなかった。

 

女は、ベットの方へ向かい

「にし、ごめんなさい。

私・・・この人と別れることができない」

 

女性の母性本能が目覚めた。

 

私がいなければ、この人はダメなんだ。

 

「にし」は、ふられた。

 

その後、いままで認められなかったのが

うそのように

その才能が求められるようになった。

 

「にし」は、有名な俳優となっていった。

 

今日の20時、私はテレビを見る。

2018年4月8日の20時からのNHK。

 

大河ドラマの「西郷(せご)どん」

 

「にし」という俳優は出演していないが

ナレーターをやっている。

 

西田敏行さん。

 

前の彼氏を選んだ彼女。

西田さんと結婚していたら幸せになっていたでしょう。

 

西田さんを選んだとしても「後悔」したでしょうから

前の彼氏を選んだのは間違えではなかった。

 

前の彼氏と結婚し、

幸せの家庭生活を営んでいるのでしょうか

みなさんは、どう思われますか?

 

西田敏行さんが

ラジオで話していた内容をもとに

書いた内容です。